昨日に引きつづき、待望の第2回配信が開始された「加野景子 New York VIOLIN LAVO」の話題です。
第2回配信の演奏映像で見ることができるヴィヴァルディとピアソラの《四季》から「春」。BRAVO Café での公開に際し、加野景子さんから届いたコメントをご紹介します。コロナ禍のニューヨークで自粛生活を余儀なくされつつ、真摯に音楽と向き合う加野さんの声は、私たちの心に深く届きます。
「コロナウィルスが発生したことで、当たり前につづいていくのだと思っていた世界が、あっと言う間に存在しなくなり、私自身もニューヨークでの自粛生活の中で、『なぜ作曲家が曲を作るのか?どうして、私は演奏しつづけたいのか?』という課題に向き合ってみました」。
「いま、私なりに見つけた答え。私たちは基本的に人と繋がりたい存在などだと言うこと。きっとヴィヴァルディは、自分の中に湧き上がる喜びや、生命や、自然に対する大いなる感情を、『自分はこんな風に感じるのだよね』と人びとと分かち合いたかったのだと思うのです」。
「ピアソラの音楽を通じて、行ったこともない土地、南米のパリと言われるブエノスアイレスの四季の美しさ、美しさゆえの切なさに魂を掴まれるときの私自身の感情、それを私もまた、人びとと分かち合いたい。ヴィヴァルディの創造性に感嘆し、ひれ伏したいような気持ちを、人びとと分かち合いたい。私はいつも、人びとと繋がりつづけていたい。コロナ禍で、他者との関係性が希薄になりつつあるいまだからこそ、私は音楽を通して『人と人が繋がる心』を思い出したいと考えています」。
明日は、加野さんがゲストコンサートを務めるオーケストラ、ペガサスの話題をお届けします。ベガサスの創設者で指揮者、ピアニストのカレン・ハコビアンさんと加野さんは、『マンハッタン・ストーリー ニューヨーク、冬 』と、『マンハッタン・ストーリー ニューヨーク、春』と言う2枚のCDをアメリカでリリースしていますが、国内では、BRAVO Café ショップでお取り扱い中です。J.S.バッハからシューマン、ブラームス、そしてラフマニノフやクライスラー、エルガー、さらにバーンスタインまで、幅広い選曲が魅力です。是非、詳細はショップの方でお確かめください。
(BRAVO Café 店長)