「福田進一 ザ・ギターレッスン」のLesson 8が本日公開されました。Lesson 1から4までは、女優の石田ゆり子さんをゲストにお迎えしてのベーシック編、しっかり基礎を踏まえた上でLesson 5から7に進み、いよいよLesson 8以降は、中級から上級へ向けての道が広がっていきます。
Lesson 8のマスタークラスで取り上げられているのは、マウロ・ジュリアーニの《華麗なるソナタ》作品15から第1楽章。ジュリアーニは、日頃、私たちには馴染みの薄い作曲家ですが、イタリア生まれの彼が活躍したのは、まさしくベートーヴェンと同じ時代のウィーン、ギターの他にチェロも弾くことができたジュリアーニは、ベートーヴェンの交響曲第7番の初演にチェリストとして参加しています。
ギターに関しては、超絶技巧の持ち主だったらしく、ヨーロッパ中を演奏して回り、この楽器の地位向上に大いに貢献した作曲家=演奏家です。ジュリアーニには、ギター独奏曲の他に、オーケストラとの協奏曲もありますが、ヴァイオリンとのデュオによる《協奏風二重奏曲 作品25》や《協奏風大二重奏曲 作品85》は堂々とした風格を備えた名曲です。
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の元首席コンサートマスター、ライナー・キュッヒルさんと福田進一さんのアルバム『デュオ・コンチェルタンテ』は、上記2曲のほかに、パガニーニの《協奏風ソナタ イ長調》と《カンタービレ》がカップリングされていて、まさに、ジュリアーニが活躍したウィーン時代を彷彿とさせるような音楽の愉楽に満ちた演奏が展開します。
このCDの中で福田進一さんが弾いているのは、ガエタノ・ガダニーニ2世が1829年に製作したギターで、味わい深い音色を楽しむことができます。Bravo Café のShopサイトでは、『デュオ・コンチェルタンテ』のレコーディング風景を記録した映像を見ることもできます。ぜひ、お楽しみください。
(BRAVO Café 店長)